第56回ラグビー大学選手権決勝観戦記

投稿日 2020年1月28日

ラグビー大学選手権決勝観戦記

 冬晴れの1月11日(土)、新しくなった国立競技場でのラグビー初めての試合として第56回大学選手権の早稲田大学対明治大学の決勝戦が行われた。早稲田が勝てば、11季ぶり16度目の優勝、明治が勝てば、2季連続14度目の優勝となるが、両校が大学選手権決勝で顔を合わせるのは、実に1996年以来23季ぶりということで、私たちOBにとっては見逃せない一戦である。私は、期待(今度こそ勝つ!)と不安(また負けるかも…)に胸を膨らませながら、稲門会仲間の京極英二さん、上田實さんと3人で、友人の伝手でやっと手に入れた前売り券を握りしめ、観客で溢れる国立競技場へと向かった。
 試合開始1時間半前で自由席は既に8割方埋まっており、我々はグランドを斜め後ろから見下ろす3階にやっと席を確保し、あらためて新競技場を見渡したが、木材がふんだんに使われたシンプル且つ斬新なデザインと鳥取県産天然芝の鮮やかな緑に目を奪われ、日本の建築技術水準の高さに感心させられた。
 ここ1年の早稲田の早明対戦成績を見ると、昨年の大学選手権準決勝、昨春の早明戦、そして12月の関東大学対抗戦全勝対決といずれも明治に敗れており、12月の完敗対決後40日間で、早稲田のFW陣と自慢のハーフ団がどこまで生まれ変わることが出来るかが、この試合の成否を決める鍵と思われる。
 14:30のキックオフの時間が迫るにつれ、競技場は57千人を超える観衆で超満員となったが、目につくのは紫紺の旗、聞こえるのは明治を応援する声援で、まるでアウェイにいるような気持になった。しかし、試合が始まると、明治ファンの声援が悲鳴に変わるほど、早稲田の素早い、エネルギッシュな動きが明治を圧倒し、攻めては、ハーフ団の巧みなゲームコントロールで4トライ、4ゴール、1ペナルティゴールを決め、守っては、切れのある早目のタックルを次々に決め、明治にゲインラインを切らせず完封に抑え、前半は「31−0」と一方的な展開となった。
 後半に入ると、明治が徐々に地力を発揮し、強力FW陣がひたすら前にボールを運び、ほころんでできた穴をBK陣が突破、開始2分で初トライを挙げると立て続けに5トライ、5ゴールを重ね、10点差まで迫られた。これに対し、早稲田は反撃の2トライ、2ゴールを返し、最後は45対35で振り切り、大学日本一の栄冠に輝いた。
 40日間の調整を経て雪辱を果たした早稲田の意地と前半の劣勢を怒涛の反撃で追い上げた明治のプライドが真っ向からぶつかり合った素晴らしい決勝戦だった。
 ラグビー部第2部歌「荒ぶる」の歌声が響く競技場を後に帰路に就き、今日の締めくくりとして、日野駅近くの居酒屋で来季の早稲田連覇を願いつつ、3人で勝利の美酒を酌み交わした。
                                 (宮本誠二 記)


過去の日野荒ぶる会

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